さまよえるオランダ人

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MAY 2021

さまよえるオランダ人 Der fliegende Hollaender


作曲&台本(ドイツ語):リヒャルト・ワーグナー

初演:1843年1月2日ドレスデン宮廷劇場


あらすじ


時と場所:18世紀ノルウェーの海岸


第1幕

オランダ人の船長は神の怒りを買ったために、永久に死ぬことを許されず、海上をさまよわなければならないのだ。その呪いが解けるのは、女性の真実の愛を得たときだけ。七年に一回上陸が許されるが、彼のため生涯貞操を誓う女性と出会わなければ、再び海に帰らねばならない。激しい嵐の日、強風に流されてノルウェー船が岸に流れ着く。舵手が郷愁の歌を歌いつつ寝入ってしまうと、近くに黒いマストに血のような赤い帆のオランダ船が碇泊する。オランダ人はノルウェー船の船長ダーラントに、一人娘を妻にくれるならば、すべての財産を差し出すと言う。欲心に誘われたダーラントはこれに応じ、二隻の船は南風を受けダーラントの故郷に向かう。


第2幕

ダーラントの家で娘達が糸紡ぎをしている。ダーラントの娘ゼンタは部屋に掛けてあるオランダ人の肖像画を見つめながら、この不幸な男を救わずにはいられない気持ちになる。ゼンタは娘達から促され、乳母のマリーから習った「さまよえるオランダ人」のバラードを歌う。娘達が笑っても意に介さない。この時彼女を愛する猟師エリックが現れ、ダーラントの船が帰港したと伝える。恋人を待つ娘達は港へ急ぐ。エリックは昨夜見た夢のことをゼンタに話し、壁のオランダ人の肖像画は不吉だと警告する。しかしゼンタはその人を救うと言い出す。エリックは絶望して帰る。そこへダーラントがオランダ人を連れて来る。驚くゼンタ。黙って見つめ合う二人。父は娘に、この客はお前さえよければ、婿となる人だと言って席を外す。互いに深い想いを語る愛の二重唱。オランダ人はゼンタに呪われた運命を告げて求婚し、ゼンタはオランダ人に「永遠の貞節」を誓う。


第3幕

入江に、ダーラントのノルウェー船と見知らぬオランダ船が停泊している。ノルウェー船の水夫達が船上で飲めや歌えと大騒ぎをしていると、娘達が食べ物を持ってきた。彼らはオランダ船に一緒に飲もうと誘うが答えはない。そのうちにわかに雲行きが怪しくなり、嵐になるとオランダ船が点灯し、炎に照らされた船員が幽霊のように見え、歌声が聞こえる。ノルウェー船の水夫達も対抗して歌うが、オランダ船の船員の合唱に圧倒され、一同気味が悪くなり逃げ去る。そこへゼンタと彼女を追ってエリックがやってくる。エリックはゼンタに、かつて自分に愛を誓ったときのことを思い出させようとする。それを物陰で聞いてしまったオランダ人は「これで終わりだ。救済は永遠に失われた」と絶望の声を上げる。そしてゼンタに、自分こそは人々の恐れる「さまよえるオランダ人」であることを告げ、船に駆け戻り出航する。追いすがるゼンタ。ゼンタは海岸の岩の上に登り、オランダ人に対し終生の貞節を誓い、海に身を投げる。同時にオランダ人の船も砕けて沈没する。やがて船の破片漂う海に、二人の浄化された魂が昇天していく。(幕)

プログラムとキャスト

<スタッフ・キャスト>

 

指揮:Ivan Repusic

演出:Christian Spuck

舞台装置:Rufus Didwiszus

衣装:Emma Ryott

照明:Ulrich Niepel

合唱指揮:Jeremy Bines

ダーラント:Tobias Kehrer

ゼンタ:Martina Welschenbach

エリック:Thomas Blondelle

マリー:Annika Schlicht

舵手:Andrei Danilov

オランダ人:Noel Bouley

 

ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団

ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団

ベルリン・ドイツ・オペラ

ベルリンドイツオペラはドイツ・ベルリンのシャルロッテンブルク地区にあるオペラハウスで、ドイツ国内ではではバイエルン国立歌劇場に次ぐ2番目に大きな歌劇場です。ベルリン国立バレエ団の本拠地。

このオペラハウスの歴史は、シャルロッテンブルク地区が 「プロイセンで最も豊かな街」として独立していた時代の「シャルロッテンブルク・ドイツ歌劇場」に遡ります。 1911年よりハインリッヒ・ゼーリンク(Heinrich Seeling)によって設計され、1912年11月7日に開館され、イグナッツ・ヴァルター指揮の下ベートーベン「フィデリオ」が上演されました。 1920年ベルリン行政区新設法により、大ベルリンが設置された際、劇場の名前は1925年に「ベルリン市立歌劇場」となります。

オペラ座がナチス政権のコントロール下にあった1933年その名称は「ベルリン・ドイツ・オペラ」とされ、ベルリン州立歌劇場と覇を競い1935年に建物は座席数を減らして改築されますが1943年11月23日に爆撃を受け、破壊されてしまいます。

戦後、西ベルリンに新設され、1961年9月24日に現在の名称「ベルリン・ドイツ・オペラ」としてモーツァルトの「ドン・ジョバンニ」をもって開場されます。

座席数1900

© Günter Karl Bose
© Thomas Jauk
© Bettina Stöß
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